援助の仕事で何を大切にしたいのか。
私はなかなか分かりませんでした。
「譲れないこと」が自分の中にありそうなのに、それが言えなくてモヤモヤしてしまう。
だから同僚にも伝えることができず、迷惑をかけました。
記録を読み返していると、なぜか「引っかかる」ことがありました。
自分が書いた記録でも、他の人が書いたものでも。
たとえばこんな内容です(放課後等デイサービスをイメージした例示)。
- 公園で○くんはネコを見つけると、勢いよく追いかけていった(付き添い時の注意点が続く)。
- 公園で○くんはネコを見つけると、嬉しそうな顔で近づいていった。仲良く遊べるように「ゆっくり待ってから撫でてごらん」と伝えたところ(○くんの様子が続く)、
1つ目は、転倒や道路への飛び出しの注意を促しています。申し送りとして、大切な内容だと思います。
2つ目は、過ごし方に配慮した覚え書きのような内容です。こちらも他の援助者に参考になります。
私は、2つ目を好む傾向がありました。
なぜだろう。ああ、自分が「大切にしたい基準」はこういうところかなと思って、徐々に自覚するようになりました。
- しょうがいのない子どもが当たり前に経験するような「普通の放課後」を過ごす。
- 楽しい経験をする。しょうがい児のための経験ではなく、子どもの日常として。
こんなことを自分は考えていたのだと思いました。
こうやって言葉にするまで、何年間か必要でした。